「おっ…重いっ!!」

何なの!このダンボール!
何入ってんだよ!!
つーか階段きっつ!!


「…小波?」

下から誰か呼んでる!
呼んでるけど…振り向けない!
そんな様子を読み取ったのか
彼は近付いてダンボールを片方持ってくれた。


「つ…塚本くん?」

「それどーしたん?」


塚本くんだ!起きてる!
しかも喋ってる!うわ〜貴重!


男友達としか喋ってるとこを見たことなかったのを理由にそんな失礼なことを思ってた。


「あー…なんか日直だからって担任がね」

「そーいや広瀬休みだっけ…」

「そーそー。てか塚本くん話せるんじゃん!」

「……」

「あー…ごめん。失礼だよね。いやあんまり女子と話してっとこ見たことねーからさ」

「…ぶはっ!小波ウケる。そりゃ俺だって普通に喋るよ」


わ…笑った。
なんか…やばい!
ちょー可愛い!
しかもかっこいい!
思わず見とれてしまった。


「…小波?」

「あっ…ううん」

「そっ?つーかこれどこまで持ってくの?」

「これ?数学準備室」

「んじゃ手伝うよ。だいぶ重そうだし」

「つ…塚本くんっ神様!」

「えっ…はは」