それでも学校に着いたのは8時10分だった。

朝練は・・・

終わっていた。



「志村さん!? 風邪はもう大丈夫なの? 今日はー… 遅刻…?」


呆然と立ち尽くしていたアタシに片づけ中の2年の先輩が気づいて、声をかけた。



アタシは・・・
うなずくコトしか出来なかった。



「ー…昨日は学校休んでたから仕方ないけど…、今日はちょっとヤバいかもね…。 まぁ、病み上がりだし、大目に見てもらえるだろうけど、遅刻には気おつけてね。」


「・・・・・・」


「とにかく今は教室戻っていいから。授業後はー… 来れるかな?」


「ーー…ハイ……」


先輩の顔を・・・

目を見れない。



先輩の・・・



ため息が聞こえた・・・。



「お疲れさま」