『おじゃましまーす』

唯菜の家のドアを開けた。
既に、みんな来ていた。

『あっ、葵ー!!
 おそーい』

唯菜が駆け寄って来た。

『ごめんね』

まじで謝る私を見て
唯菜が笑った。



『みんな遅れてごめんね』

『おー田原!!おせーぞっ』

田口が笑顔で答えてくれた。
また胸が苦しくなる。


『葵が遅いなんて珍しいね。
 何してたの?』

陵が不思議そうに言った。
そう、私はいつも
待ち合わせの10分前には
必ず待っているから。

『ちょっとね』

『ふーん』



『みんな揃ったし始めよう!!』

唯菜の合図で
みんな一斉にコップを持った。

『かんぱーい!!!!』