「ちゃんと靴は持ってきたの?」


………。



「まさか忘れたんじゃないでしょうね?!!」


「…うっせぇなババア!

ガキじゃねぇんだから,

ちゃんと持って来てるわ!!」



「あらそう。」



口を開けば
慎吾とは喧嘩ばかり。


こんなときくらい

優しく話せないのかしら。


恵子は自分の心が暗くなるのを感じた。



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