−それから、教室に入ると由佳がきた。

「由佳。」

「…理央、ごめん!」

「何が?」

−由佳は、手を合わせて謝った。
…何で??

「…奏斗くんに関わるなとか言って…。」

「ううん!」

「…理央!大好き!」

「アハッ、あたしも大好き」

−2人で、抱き合ってると奏斗が間に入った。

『…こいつは、俺の。』

「か、奏斗!?」

「プッ。理央、ヤキモチだょ。」

『うるさい。』

−何か、照れてるからキレても怖くないな。
由佳に気持ちを分かってもらえて嬉しかった。

『あ、そだ。由佳ちゃんって彼氏いんの?』

「いませんけどー?」

『…ふーん。』

「何!?」

『気にすんな。』

−奏斗は、意味深な笑顔を見せた。

[…奏斗!!]

『んぁ?お、成槻(なつき)どした。』

[何か、音彩ちゃんが学校来るらしい。転校生で。]
『…ぁ!?』

−…音彩さんが来る…?

『…嘘だろ?』

−奏斗は、キレた目で話を聞いていた。

違う学校だったから…あの言葉も深く考えてなかったのに…。

あたしは、不安で頭がいっぱいになっていた。