−あたしと奏斗は歩きながら沈黙が続いた。

『俺は理央しか見てないからな。』

「…う、ん。」

−何か、直球。

『だから、お前も浮気すんなよ?』

「…するわけないじゃん!」

『ハハッ。浮気したら、俺が気が済むまでキスの刑な。』

「…えっ!?」

−奏斗は、笑いながら歩いた。

『なんなら、今からするか?』

「な、何を?」

−目を合わせないように、していると…

グイッ。

「か、奏斗?」

『キス。』

「……。」

−笑ってそう言う奏斗が悪魔に見えた。

…まじ?

『いやか?』

「ぅっ…。」

−悲しそう奏斗がいた。

…あー。

「いいよ…。でも…1…」
『我慢できねぇよ。』

−言い切る前に、頭を掴まれてキスされた。

「…ぷぁっ!…激しい!」
『理央の、キスしてるときの顔って可愛いよな。』

「!!…ばか。」

『照れんな。浮気したらこうなるからな。』

−奏斗は、そう言った。
あたしは、奏斗の手を握った。

「…あたしは奏斗だけ。」
『俺も、理央だけ。』

−奏斗は、握った手を少し強く握った。

……奏斗。
あたしは、絶対奏斗の傍を離れたくないって思った。