「いえ、女性です」
「はい…一応女子です」
私は、結っていた髪を解いた。
「「まぁ……」」
2人の反応が揃っている。髪を結うだけなのに、こんなに違うものなの?!
「昴…女性だったのね…」
何故か眉をひそめて口を尖らせる姫乃ちゃん。
「姫乃様にまで…昴さん、貴女は罪なかたですね」
キリッとした目をこちらに向けてくるみどりさん。
こっ…怖い!!
「みどりさん。失礼ですよ」
そんなみどりさんを見たのか、苓がすかさずそう言う。
「ですが、このような身分のかたに…」
みどりさんは、苓の黒い笑顔にたじたじ。
すると、
「このような身分とは、どのような身分です?」
聞き覚えのある声がした。