優しいなぁ…

「さ、あがってあがって!!」

「おいで〜すぅお姉ちゃん!!」

星につられてか、大きな声で私を呼んだ海ちゃんに、

「…!!」

星は目を大きく開いて、次は目を細めて薄く微笑んでいた。

「はーい、お邪魔します」

海ちゃんに返事をして、星の笑顔を少し気にしながら、私は部屋に入った。

「すぅお姉ちゃん、ここ、カイと一緒にお絵かき♪」

「あ、うん。いいよ♪」

「じゃー俺、ご飯作るから」

星がエプロンしながらこう言った。
それに、海ちゃんが少し反応した。

「ん?どーしたの、海ちゃん」

私がこっそりと話しかけると、海ちゃんはスケッチブックを開き、私に1枚の絵を見せてくれた。