私がジーッと海ちゃんが触っている右手を見ていると、
「!!……ぁ…ぅ…」
視線に気付いた海ちゃんが、少し泣きそうになって俯いた。
これは…握っていいのかな?
私は無意識にクスリと笑って、下がってしまった海ちゃんの左手を握った。
「…!!」
「ふふ〜あったかいね、海ちゃん」
私が微笑むと、海ちゃんも何だか嬉しそうに微笑んだ。
「…昴っち、ここだよ〜」
しばらく3人で歩いたら、なんか…倉庫?みたいな建物を星が指差した。
「へ…?えと…」
「あぁ、そっか。ここアパートなの。ちゃんと住んでるよ」
星は笑ってるけど、やっぱり失礼だったよね…?
「ご…ごめんね?一般常識が足りなくて…」
「ふふ、昴っちの場合、暮らしてる環境が俺達とは違うからね。俺はそーゆーの気にしないから、全然だいじょぶっ♪」