「「で…出来たぁっ…」」

かわいらしくデコレーションされた、苺がいっぱいのケーキが出来た。
隣にいる巳子ちゃんは、ものすごく嬉しそうで…私も胸が暖かくなった。

「す…昴さん…ありがとうございました!!」

「巳子ちゃんの役に立てて、嬉しいよ。じゃあ、志紗さんによろしくね?私は帰るから」

家族水入らずを邪魔したくはない。

「えっ?!帰っちゃうんですか?!」

私の言葉に、眉を下げる巳子ちゃん。

「うん。また今度、ショッピングにでも行こうね?」

私がそう言うと、

「…はいっ!!」

笑顔を見せてくれた。

「昴ー」

足音が聞こえてきたと思ったら、辰志と寅志さんが上から降りてきた。