「はっ…はいっ!!」

何か…いいなぁこういうの。

私の家の誕生日って言えば、兄弟で長いテーブルに掛けて、沢山の食事をシェフが作ってくれて…食べる。

すごく豪華だけど、やっぱり家族揃って誕生日を迎えたり、各家庭の手作りケーキを囲んでこの日を祝ったりしたほうが、暖かい気がする。

勿論、今も充分だけど、何だかこういうのも…いいなと思った。
父様と母様は忙しいし、家にいないときが多い。
私だって、今寮に住んでるから…もっと会えない。
だからこそ、こういう誕生日は…憧れるのかもなぁ。

「…よし。じゃあ、始めますか」

私がにこりと笑うと、

「はいっ」

巳子ちゃんは、はりきって返事をしてくれた。