そして、帰り道。

今日は、羅々がアラタにすごく長い話しがあるというので、暇な私は生徒会の雑務を終わらせ、いつもより遅く帰った。

廊下をとぼとぼ歩く私……の、後ろに誰かの気配。

誰だろう?
寮に行く道だから、寮生だよね?

でも…

ピタッと私が止まると、聞こえていた足音も止まる。

これで何度目だろう…
やっぱおかしくないか?
普通、前の人が止まっても後ろが止まるはずないでしょ。
だって…寮に帰るんだから…追い抜かれても不思議じゃない。

私は止めていた足を動かし、速める。
やばい。何か向こうも走り出したみたい…

タンタンタンッ…

あっ…ついた。

バタン

私は猛スピードでカードと指紋認証を終わらせ、中に入った。

な…何だったんだろう…

今の。