家に戻されると、父と母が島根に向かっていると告げられた。流石に先生たちの前であたしたちを殴ることも出来ず、祖母はただ無言だった。

それから父たちが着くまで、どうしていたのか…実は全く記憶がない。

次に残っているのは、3年ぶりに会う母と1年ぶりの父。そこでこの3年のことを泣きながら訴えるあたし。

父は、あたしを大阪に連れて行くことにした。ただ…母は戻る気がなかったので、小学生の弟も連れて行くことは出来ないと…。

すごく悩んだ。弟を置いて行けば、あたしの分も弟にいく。でも、今を逃したら…高校進学もあやうくなる。何とかあたしが高校に上がれば、弟を呼べる。弟はそのころ中学生になる。

1年。申し訳ないけど、1年我慢してもらって、迎えに来る…そう選択した。

次の日、両親に連れられ、少しの荷物を持ち、あたしだけ大阪に来た。