「赤のコートと青の空とオレンジの紅葉が、ひとつになってたんだ…それがとても美しかった。だけど赤と青とオレンジが溶けあえたのは君の存在感の力だと思う。僕はそれに惹かれたんだ」 強い視線に心臓が突き抜かれそうになる。 立っているのが曖昧になってしまうほどのキツい目眩がした。 鼓動が加速する。 かつてないほどに。 生まれて初めて、自分の心臓を実感した。