きょとん、とした康介の顔。
スローモーションのように徐々に開いていく口。
あたしの全身は、壊れてしまいそうなほど脈打った。
『化け物はこっちくんな!』
『ねぇ、あの火傷気持ちわるーい』
『あいつには近寄りたくねぇよな!』
『うわっ、今の子みたぁ?』
蘇る記憶に、途方にくれた。
化け物は、どのおとぎ話でも平和に暮らす人たちに危害を加えて、でも結局は団結した人々に虐げられて死んじゃって平和になりました
めでたし、めでたしなのだ。
だから康介
はやく手を離してよ。
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