「君、何してるの?」 その声で我に返った。 目の前に、二十歳くらいの男がたっていた。 ごく、普通の。 どこにでもいそうな優男だ。 たいして格好よくもなければ格好悪いというわけでもない。 「……別に」 「今日、平日だよね?学校は?」 「……行ってない」 「ふぅん。高校生?」 「……そう」 なんだ、これ。 職務質問かよ。