あたしと君が出会ったのは二人が小学校5年生頃。

あたし達の学校では2年に一回クラス替えをしており、

偶然同じクラスになった、【夏川 恋】と【相沢 大希】。

今日は始業式で、クラス分けが発表される日であった。

「恋、優と同じクラスがいいなあ~」

あたしは親友の【三島 優】と一緒にクラス分けを

じっと見つめていた。

「あたしも恋と離れたくないなあ」

二人でギュっと手を握る。

ドキドキと高鳴る胸。

「あ、やった~!あたし達同じクラス!」

優はあたしの手を取って、可愛い笑顔を向けた。

「え、本当?やったね!」

二人に安堵の笑みが浮かぶ。

「これからも友達だよ!」

「当たり前!」

そして二人は一緒に”5年2組”の教室へ入った。

クラスに入ってみると、知ってる顔ばかり。

もうこのメンバーで過ごすの5年目だもんね。

あたしは指定された席に座ると、隣の席を見た。

「・・・」

二人の視線が交わった。

でも会話は無い・・・。

そう、あたしの隣の席は相沢大希だった。

この頃は知るよしも無かった。

友達以上の関係になるなんて・・・。

大きな二重の目に、ちょっと短い黒髪。

大きい背に、低い声。

なんだろう・・・幼いあたしながらにこの時

相沢くんに運命を感じていたのだ。