「車、出したから早く乗せて!」


いつも冷静なRyuseyが
慌てているようだった。


『ちょ、ちょっと待って
ください。あの…』


「ママ?だぁれ?……」


まおが、後ろからヒョコっと
顔を出した。


そうか、まおは会ったこと
ないんだ。


『まお、この人はね、ママが
お仕事してる会社の社長さん
だよ。』


何ていっていいかわからないから
そう説明した。


「しゃちょーさんかぁ。」

『そうよ、この人のおかげで
まおはご飯食べられるのよ』


「ありがとう、しゃちょー
さん☆」

まおは元気ないのに笑顔を
振りまいてる。


「いいえ、とにかく早く
病院に行かないと。」


『あ、ありがとうございます。
でも、そんな焦らなくても…』


「いいから、急いで!下に
いるから」


『支度してすぐ行きます。』


なんだろう?

いつも保育園の送り迎えは
運転手さんがするのに?