そうして倉庫では。




義男「しかしじゃ。この世界には常に危険がつきまとう。じゃから、篤也は男として強く育てるのが、一番の得策だったのじゃ。男として育てたのは、篤也を護るためじゃ。」



篤也「…うそ。総長にするためじゃなかったの?」



義男「まあ結局は、篤也を苦しめただけじゃったがのう。」



篤也「…うそ。」



義男「そういうワケじゃ、西園寺組総長さん。やっぱりわしは、篤也を総長にはしたくない。」




義男は華織に向き直ると
ニヤリと笑いました。




華織「…あなたが死ぬんですよ?」



義男「かまわん。篤也は、篤也が好きなように生きれば良い。わしは今まで篤也を閉じ込めすぎた。自由に生きよ、篤也。」



神代「えっウソ。そりゃアカンて。」



華織「…仕方ないわね。金城、やっちゃって。」




華織の言葉と共に、
金城は義男総長に向かって
ナイフを振り上げました。




神代「総長ーーッ!!」



篤也「ダメええっ!」