ゆかりが玄関から出て見張りの車に近付く。
それに気付いた男が車から出てきた。

「…夫を助けられる?あと金魚のことは忘れて欲しいの」

しばし考えて男は言った

「分かりました。」

3人はBMWに乗って佳伊のいるビルへ向かった。

都内の中でセンスのいいビルだった。
男は持っていたカードキーを通してドアを開け、そのままの案内でビルの中に入る。

最上階へ向かい、ドアを叩く。
「は〜い」
と呑気な佳伊の声が聞こえる。
「羅我です。」
ドアを開けた。全面ガラスのまぶしいくらいの明るさの部屋で佳伊がにこやかに3人を迎えた。