-昼休み-

ウチと藍はいつものように女子更衣室で話していた。

「藍……」

「? なぁに?」

藍はウチの目を見て言った。



「ウチさぁ……、もう翔の事好きじゃ無くなったかも知れない」

ウチは静かに藍に言った。ふと、藍を見ると藍は目を丸くしていた。

そして、ウチに言った。

「どうしたの? 急に、なんか合ったのか??」

心配そうな瞳で言った。

「有難う、でも何でもないよ。ただ…何と無くだから…まっ! 気にするな!!」
嘘。
本当は『好きじゃ無くなった』んじゃ無くて『諦めた』に近い……。
ても、しょうがないんだよ。
だって、矢口はお人形見たいに可愛いんだよ?
クラスの男子の二十三人中七人が矢口の事が好きって噂を耳した事がある。


それに比べて……。
ウチは……。確かにウチは男子と仲は悪くは無い、でもそれはウチが男みたいだから……。話が合うからだと思う。

駄目だ……、考えれば考えるだけ自分が哀れに思えてくる。
考えるの止めよ。

昼休みも終わり、その後の授業はだらだら過ごして家に帰った。