ま、視界に入らないでって昨日言ったし?


でも、そこまで怯えるもの?


―――……どっちにしろ私には良い条件だし。



トントンッ…誰かに肩を叩かれた。っても隣の席の人だって事は分かるけど。



「……なに」


窓の外を見ながら答えた。


「俺が言うのもなんだけど、そーいう態度止めた方良いよ。」


そんなの一番知ってるよ…アンタに言われなくたって知ってるよ。

たかが隣のくせにいちいち関わんないでよ。

「アンタには関係ないでしょ。そー思うなら声かけなきゃ良いんじゃないの?」



「アンタじゃない。花園癒慧<ハナゾノ ユエ>」


顔を見ないようにしているから分かるけど、隣の花園癒慧は真剣に話している。


「あーはいはい。花園癒慧クンには関係ないでしょ。いちいち関わらないでくれる?」