「……高橋さん?」



急いで立ち上がるなり

とつぜん黙り込んでしまったわたしに、先生が名前を呼ぶ。



でもそんな先生の声もしだいに聞こえなくなっていって…


どんどん気分が悪くなっていくのを感じたわたしは、とっさに目をつぶった。




「高橋さん?どうかしましたか?」

「い、いえ…」



そう答えつつも


目の前の視界がチカチカと光って止まらなくなり


まるで血の気が引いたように、自分の顔色が一気に青ざめていくのが分かった。



「……」



あ、れ…?

どうしよう。



…まずい。


また、気分が…





――ガタン!



思わずフッとヒザの力が抜け、そのまま床に崩れ落ちそうになったその時


とつぜん誰かに腕をつかまれた。