うそ……っ;
「へ、へぇ……」
とっさにそう言葉を返しながらも
内心は、あまりのショックと恥ずかしさで冷や汗がダラダラと流れて止まらなくなる。
「……」
ガーンガーン
“…っ、だって、
わたしは今ここにいる翔のことが、“好き”だから……”
…そ、そっか
そーだったんだ。
あれ全部…―――き、聞かれてたんだ……;
たしかに、あのときは自分でもモノすごい大声で泣きわめいてたような気がするけど…
でもまさかこの部屋にいるあさみちゃん達にまで聞こえてると思わなかったし
そもそも考える余裕すらなかったというか
と、とにかくよりにもよってあんな現場を聞かれて知られていたなんて……
ハズかしすぎる!!
(これぞまさに公開告白とかいうやつじゃんか;
どうしよ気まずい、気まずすぎる)
穴があれば今すぐにでも隠れたい気持ちになり、一人頭を抱えながら
ふとあることに気がついたわたしはピタ、とうつむいていた顔をあげる。
“ぶっちゃけあの時の会話ねぇ、同じ階にいたウチらにも全部聞こえてたんだよ~!”
…ん?あ、あれ?
ちょっと待って
てことは、同じ階に泊まってる三浦さんたちにもまさか聞かれ…
「加奈子」