「それじゃあ今から点火しまーす!」
――窓の外から風に乗って
キャンプファイヤーの始まりを告げる音楽や
マイクを使い進行する生徒たちの楽しそうな掛け声が聞こえてくる。
火床の木々に点火された
赤い小さな炎はしだいに上高くへと燃えあがり
幾千もの星たちが夜の澄んだ空でキラキラと輝きだす中
――ホテルの一室に隠れて、二人きつく抱きしめあったまま
今まで素直になれず
ただ一緒にいられなかった時間をひたすら埋めるかのように
わたしは
幼なじみの翔と、甘い――キスをした。
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