「!」
「いいのかよ。んなこと言って。俺、アイツみたく優しくなんか出来ねーし、そのくせ嫉妬はスゲーするし。
…好きになってくれても、ただめんどくさいだけだぞ」
あとで後悔したって言われても、遅いからな。
――照れて顔が熱いのを必死に隠したいのか
わたしをきつく抱きしめたまま、そこからジッと動かない翔。
しばらくの間、
お互いそこから離れずに黙っていたあと
わたしはそんな翔の気持ちに応えるかのように
おそるおそるその背中に手を伸ばしてギュッ…としがみつくと、泣きながらこう言った。
「っ、それでも、いい…――」