“――なんかその、ごめんな。高橋ちゃん。
俺らのせいで空気悪くしちゃって”


“これからは気をつけっから;”


“それで翔のケータイにはさっき電話したんだけど
その、繋がんないみたいでさ…”


“まぁけど翔には、俺らがあとでうまくフォローしとくし!
だから高橋ちゃんはあんま気にしすぎんな!?”


“とにかくほんと、ごめんな…――”



――結局、

あれから居なくなってしまった翔や、
そのあとを追いかけて行った三浦さんたちが、再び店に戻ってくるという事はなく

残されたわたしたちは全員、どこか気まずい雰囲気のまま…


別れぎわ、ものすごい勢いで
男子たちから翔との事を謝られたけど…。


でも本当のところは実際、誰も悪いわけではなくて

――ただわたしだけが独りよがりな行動をとってしまった…。


そのことをひどく痛感しながらも、

なんとかその場は、精一杯の笑顔を返すことでやり過ごし


2班のメンバーとは店を出たあと、そのまま別れ

その後、歩いて移動したわたしは、
近くの広い公園のベンチに、ひとり座り込んでいたんだ。