キーンコーン

カーンコーン


「かっなこ~♪」


――そうして向かえた放課後

授業を終えて
ひとりゴソゴソと荷物をカバンにつめこんでいると、

ふいに後ろからあさみちゃんの嬉しそうな声がした。


そのままポンッと肩に乗せられた手に、わたしはハッと顔をあげる。


「…あ。あさみちゃん。どしたの?」

「ねぇねぇ加奈子!今日このあとヒマっ?
実はね今さっき決まったばっかなんだけど
修学旅行もあと一ヶ月ちょいだし
メンバー同士の仲をさらに深めよってことで
今から修旅の1班全員でカラオケあーんど
そのあとはマック直行でみんなで盛り上がろー♪ってな話になってさ。
加奈子も参加するよねっ?あ、ちなみに直哉くんも行くって♪」

「へっ…?」


あさみちゃんからの話に
わたしはポカンと口を開ける。

慌てて後ろを振り向くと
わたし以外のみんなは全員行く気まんまんなのか

すでに支度を済ませた詩織ちゃんと
同じ班の男子たちが教室の扉付近に集まって
わやわやと楽しそうに何か話していた。

…そしてその輪の中心には、友達とじゃれて笑う直哉くんの姿も。


「直~、おまえさっきから顔ニヤけすぎ。
うりゃ、俺にも分けろっての」

「はは、うるせ」


しばらくその様子を離れたところから見つめていると

側にいたあさみちゃんがひょこっと顔を近づけてきた。


「ど?加奈子?」

「あ……」



“今日の放課後、修旅のミーティングあっから”