―――え?


「!しょ、翔…?」


真横にあるカーテンが突然、勢いよく開いて

そこに現れたのはなんと…幼なじみの翔。



“――!! 直哉くん!!”



試合が終わる直前


目の前にいる直哉くんと同じで

お互いの体が激しくぶつかり合い、その場に倒れ込んで身動きが取れなくなった翔も

今ここの保健室に運ばれて、先生から治療を受けたきり
奥にあるベッドの上で、ずっと体を休めていたのか


ア然とするわたしを前に

翔はケガをした腕と足に、長い包帯やギブスを巻きつけて立ち尽くしたまま

ひたすら冷めきった目で、ジッとこっちを見ていた。


「……」


……?

さっきからなに、見て…?