「その……驚いたんだ。
まさか俺、また勝手に夢見て
ひとり浮かれてんじゃないかって何度も必死で考えて…」

「……え?」

「けどやっぱ夢じゃないんだって分かったら、すげー嬉しくて。
かっこ悪いけど、どう言えばいいか分からなくなった。
つうか…来てくれると思わなかったから…。
その、見舞い…」


見舞い…?


直哉くんの口から聞こえたその言葉に、わたしはハッとする。


すると目の前では、手のひらで口を押さえて軽く俯いたまま

ひとり顔を赤く染める直哉くんの姿があったんだ。