「ん?あ、ってことは見舞い?か。
…まぁ、ずっとここで立ち話してんのもなんだし。
さ。あなたも中入って」


「…し、失礼します」


先生にうながされ

おずおずと中へ足を踏み入れたわたしに

今も奥の丸イスに座ってジッとしている直哉くんは、驚きを隠せない様子。


「……」


…ここに来るまでの間

直哉くんはずっと先生から傷の手当てを受けていたのか


上にまで捲くりあげられた、直哉くんの腕やヒザには

白いガーゼや、大きなばんそうこうがいくつも貼りつけられていて、とても…痛々しそうだった。