学校へ着き、教室に入ると

昨日のぎこちなさがウソみたいに、すっかりクラスは賑やかになっていた。


「翔のやつ、すげーな」

「翔！俺にもパス！」

「俺らも混ぜろよ～！」


翔はと言うと

入学式の日から、わずか一日足らずで、

あっという間にクラスの男子たちと打ち解けたのか、ワイワイしていた。


サッカーボールなんて持ち出してきて、得意のリフティングなんかして遊んでる。


でもそれは翔だけじゃない。

ぐるっと教室内を見渡せば、

それぞれのグループの輪がもう、少しずつでき始めているみたいだった。


どうしよう…。わたしも早く友達、作らなくちゃ。

でも、それを翔に見られて何か言われるのがコワイ…。


そんなことを考えて一人ソワソワしていたその時。


突然、後ろから肩をポンとたたかれた。