キーンコーン

カーンコーン


「!」


でもそのとき、突然大きく鳴り響いたチャイムの音に、
翔の動きがピタリと止まった。


わたしも突然のことに、ドキドキ言う心臓の音を押さえたまま…。


少しして、翔は我に戻ったように、急いでわたしから手を離したかと思うと、顔をそらしてみせる。


「……」


だけどこのとき、翔が確かに見つめていた先は――、

さっきの拍子で床へと落ちた…わたしの、自己紹介用紙で…



翔はしばらくソレを見おろして、黙っていたかと思うと、ポツリとこう呟いた。