「ああそうや、そんでそこの信号左や」
「ああ」
ハルの車は左に曲がった。
「そんですぐそこをまた左」
左に曲がると路地に出た。そしてずっとまっすぐ進むと大きなお屋敷のような建物が見えてきた。近くにはコンビにもある。今の時間帯人通りはほんどない。
「ああ、ここや、ここで車停めてや」
ハルは屋敷の近くに車を停めた。車の時計は七時半を指している。だいたい予定通りだ。築四十年はいっているだる。入り口の門構えもしっかりしている。そして、ハルが沈黙を破るかのように口を開いた。
「なぁアズマ、俺らが今やろうとしていることはどう考えても間違ってるよな~?」