「おかあさんいない」
「う~んじゃあお父さんは?」
「わからない」
「じゃあ家には誰がいるのかな?」
「親戚のおじさん」
「じゃあそのおじさんのとこにかえんな」
「おじさん死んじゃったの」
「え?じゃあ誰と住んでるの?」
「いまは近くの施設にいるの」
「じゃあそこにかえんな。もう夜遅いから」
「いやだ」
「なんでだよ」
「お母さん探してる」
「そっか~じゃあちょうどいいあそこのおまわりさんに聞いてみたらいい」
「・・・」
「まっ俺はとりあえず帰るぜじゃあな」
「まって。いくトコない」
「しらねぇ~よ」
「ついてっちゃダメ?」
「ダメに決まってんだろうが~ガキなんか興味ねぇ~よ」
「じゃあお金ちょうだい」
「ふざけんな!家に帰れよ」
ハルが振り返って帰ろうとした瞬間