「そりゃ~そうだよなぁ~最近の子が時間にきっちりくるわけねぇ~よな。」
ハルはポケットからタバコを一本取り出し手に取りふかして地下の交番の前で待つ。時間は五時十五分。緑の子はいっこうに現われない。周りにはカップルやサンタの格好をしたケータイのショップの店員さんがセールスを行っている。
「まだかよ~」
ハルはバイト先とかでは温厚に見えて意外と気が短い。
交番の時計は五時三十分をさしていた。交番では小さい女の子が必死になって警官に尋ねている。しかしよく見るとリュックサックにアニメ映画のキャラの緑の小さいぬいぐるみをさげている。
「ふっまさか、」
そういって振り返ってタバコをつぶして家に帰ろうとしたとき後ろから小さな声がしてきた。
「ハルさんですか?」