「ああ、わりーじゃあ一緒に買い物いかねぇーか?その辺のスーパーまで」
「うん、買うもの決めてあげるね。」
そういってハルは引き出しの中から車のキーを取り出した。
「じゃあ行くか」
「うん」
まるで付き合ったばかりのカップルのように二人はういういしく家を出た。
「お兄ちゃん歩いて行かないの?」
「一週間分ぐらい買いだめすんだよ。歩きだとそんなもてねーだろ」
そういってハルと美咲は車の停めてある、月極駐車場へ向かった。ハルの車は黒のフォレスターだ。車好きの友人のツテで比較的安くもらうことができた。キーのボタンを長押ししロックを解除し一回ハザードランプがつく。そのままハルと美咲は車に乗り込んだ。エンジンをかけシフトレバーをDにする。そして、必ず音楽をかける。今日も聴くのはパンクロックだ。一度はまったら離れないある意味一途なそんな性格をハルはしている。