十二月二十五日木曜日。聖なる夜の日だ。街じゅうはクリスマスモード一色。お店も街も街灯もきれいなイルミネーションで輝いている。街中カップルが溢れていてそれが新宿ともなるとさらにすごい。ハルはあの女の子と会うための準備をしている。クリスマスにアダルトサイトで知り合った女の子に会いに行くなんてその辺のカップルと比べれば実にむなしい。まだ彼女がいないもの同士の男友達でぱぁーとバカ騒ぎするか寒い日にも関わらずバイトをしている女の子の方がよっぽど立派に見える。
「よし、オッケーだ。」
風呂に入りきれいにひげを剃り頭にはワックスをつけ身支度を済ませ家を出た。新宿の地下ポリには時間の五分前に着いた。まだ緑のぬいぐるみの女の子は来ていなかった。