ハルは美咲の写真を片手にまるで刑事ドラマに出てくるデカのように東京タワー周辺をくまなく聞き歩いた。
コンビニ、本屋、パチンコ屋、ハンバーガー屋の店員、ケータイショップのおねぇさんありとあらゆるお店を聞きまわった。もちろん東京タワーの受付の人にも聞いてみた。しかし、返ってくる反応は「さぁ~わからないなぁ~」というものだった。11時を回ったところで美咲のおなかからぐぅ~と聞こえた。朝はカップめん一杯しか食べてないから当然だろう。
「よし、じゃ休憩にするか。美咲なにが食べたい?美咲の食べたいものでいいよ」
「う~ん、じゃあスパゲッティ」
「パスタかぁ~いいよ」
ハルと美咲は近くのイタリア料理屋に足を運ばせた。