カップラーメンを手に取り美咲に見せる。
「うん、いいよ」
ラーメンの封を切りお湯を注ぐ。ハルと美咲はふたりしてカップラーメンをほおばっていた。
「そんでさぁ~お母さん探しなんだけど何区に住んででるかとか分かったりしねぇーの?」
「・・・分からない東京はじめて来たし。でも平おじちゃんが言ってた。“美咲ちゃんのおかあさんは東京タワーの近くに住んでるんだよ。だからいつでも美咲ちゃんのことを見守っているんだよ”って」
「東京タワーか港区だな。そのおじさんの言ってた夜の仕事で稼げる仕事っていったらホステスだろう。」
「ほすてす?」
「ああ、男の人たちとお酒を飲んだりお話をしたりする仕事だよ」
「ふ~ん」
「それで東京タワーの近くでクラブが密集しているとこといえば銀座だ。クラブっていうのは大体6時7時に店が開く。それまで東京タワー周辺を探そう。あとホステスの仕事上外見の美容を保つのも大切なはずだ。だから、銀座または周辺のエステサロンにも当たってみよう。夜になったら銀座のクラブをしらみつぶしに探そう。その写真と名前を手がかりに」
「お兄ちゃん・・ありがと」
「おう」