美咲と出会って初めての朝を迎えた。昨日はどうやらあのまま寝てしまったらしい。ハルの髪の毛が若干ゴワついている。ベットを見るとまだ美咲はすやすやと寝ている。壁の時計は六時半を指している。まだ時間はある。ハルはゆっくりと起き上がってシャワーを浴びに風呂場へと向かう。途中引き出しから換えの下着とバスタオルを持つ。ハルは風呂場で考え事をするのが癖だ。本当にゆっくりしたい時はバスタブにお湯をわかし2時間でも3時間でも入っていることもしょっちゅうだ。なぜか風呂場だと落ち着いて色々な事を考えられる。今日もシャワーの水に打たれながら考えていた。美咲のこと、そしてあのファイルのこと・・しかし考えているだけでは始まらない、ころあいを見計らって切り出せばいいか。そう心に決めボディイシャンプーに手をやりすごい勢いで身体を洗いシャンプー、洗顔をすませ風呂を出た。ドアを開けるとテレビの音が聞こえた。