「ハルくんそこの荷物こっちにおいて。あっお客さんきたからカウンター入って」
「あっはい。いらっしゃいませ。」「ありがとうございましたまたご利用くださいませ」
「あっそうだハル今度新入りはいるからなかよくしてやってな。たしかアズマとかいったな。お前と同じ二十一歳の大学生だ。次のシフトで一緒になると思うから何かあったら教えてやってくれ。」
「あっはい。わかりました」
それがアズマとの初めての出会いだった。はじめはバイト先の知り合い程度だったが同じ大学ということもあって徐々に打ち解けるようになってきた。アズマは兵庫出身。いつも関西弁で話す。
「そやか~ハルいうんかぁアズマやよろしくな」
「あっよろしく。」
ある日バイトが一緒だった日の休憩室で
「ハルはどんな音楽きくん?」
「俺はパンク系が好きかな。ブラックアウトとかサンダースとか」
「パンク系か~あまりわからへんな~」
「そうだこんどバンドのライブ見にいかね。多分今からでもチケット取れると思うしな。」
「ライブか~行ったことないなぁ~」
「パンクのライブはホントやばいよ。ダイブとか人間が大玉送りみたいになってんの」
「そりゃ~すごそやなぁ~でもあんまきいたことないからなぁ~」
「じゃあ今度CDかしてやるよ。返すのいつでもいいからよ」
「おう。そんじゃ聞いてみるわ」
ハルは車にあるCDケースから一枚取り出し手ごろなケースにいれてアズマに渡した