ハルはまさかと思いアズマに電話をした。
「ただ今おかけになった電話は電波の届かないところにいるか電源が入っていないため」
電話はつながらなかった
「ちっ」
ハルはアズマのアパートに向かった。アズマの部屋のインターホンを鳴らしても返事がない。ドアを何度も叩いた。
「アズマいんのか?アズマ!」
なんの物音もしない。もう知らね~もうどうにでもなれ。もうめんどくせーし。ヤケになったハルはそのまま帰って行った。結局その日、一日中美咲は戻って来なかった。夜ハルは一人になって考えた。美咲のことアズマのこと。しかし何度電話をしても出ない。どうすることもできなかった。窓の外はシトシトと午後から降り始めた雨が降っている。