「東京練馬区、斉藤春。名前もあってるじゃないか。こんな見ず知らずの子と出会うのかね?」
「いやあの~」
「なにかの待ち合わせでもしたのかね?」
「いや、まぁ~」
「なんの待ち合わせ?」
「いや、まぁ~」
アダルトサイトの援助交際の掲示板で知り合ったなんて口が裂けても言えない。ましてやこんな小さな女の子の前で
「ん?」
「はぁ~はい」
すると後ろからかわいらしい声で
「おにぃ~ちゃんおなかへった。」
「ん?」
「ん?じゃないだろ君は実の妹の前で」
「おにぃ~ちゃんおなかへったぁ~」
今度はかわいくせかす感じできた。
「おまえなにいってん」
「なにいってんだじゃないだろ早く家につれて帰りなさい。」
「いやそういうことじゃなくて」
「おにいちゃんはやくいこーはやくー」
「えっ?」
「じゃあ寒いから気をつけて帰りなさい。」
もうこうなるとなにをしても無駄だと感じた。ハルは仕方なく小さな女の子を連れて自分の家へと向かった。