ハルと美咲が出会って4日目の朝を向かえた。今日は美咲の方が早く起きていた。美咲の浴びるシャワーの音で目が覚めた。シャワーの音が止まりドアの閉まる音が聞こえた。そして、美咲がリビングに入ってきた。
「おう、おはよう」
「おはようございます」
美咲はまだ昨日のことをひきずっているみたいだ。
「なっなんだよそれ」
「なんだよって何が?」
「なんでそんな他人行儀なんだよ」
「なんでって別に付き合っているわけじゃないからフツーじゃん」
「ああそうだな」
「今日で見つからなかった地元に帰らせていただきます」
旅館の女将さんみたいな口調で答えた。