「なぁ…何とかなんねぇのかよ…?」


このまま人生を終えるなんて悲しすぎる。


「まだ18歳だぞ?しかも外に出たのなんて最近だぞ?悲しすぎるだろーが…。」


あんな幸せそうに笑うあの子が死ぬなんて信じられない…。




そうだ…


「お前の親父は!?何とかしてやれねーのか!?」



「ドナーに頼るしか方法は無いって…。」




「…ドナーって何だよ?」


初めて聞いた。





「骨髄っていってな、そこに髄液ってもんがあるらしいんだ。けど、白血病になると髄液がおかしくなるらしい。」


「…う、うん。それで?」


「それを治す為には正常な髄液を入れる必要があるらしい。けど、白血病の人の髄液と同じ髄液じゃないと意味無いんだ。」


同じものじゃないと駄目…。


「けど、それが同じ人なんて滅多にいないんだ。それこそ世界に何人いるかのレベルだ。」



60億分の1…。



「それでも治すにはそれしか方法が無くてな…、俺たちみたいな健康な人間に骨髄バンクってのに登録してもらうんだ。」


骨髄バンク…。




「それに登録した人がドナー。」