「まったく〜あの人は…」

ぶつぶつ文句を言いながらも手際良く準備を始める美月。

「はは…まぁあの人らしいじゃないですか。」

「それもそうね〜。あ、最近この近くにケーキ屋さんが出来たらしいんだけど知ってる?」

「あ〜なんかおいしいって評判らしいですね。」

「そうそう。それでね〜前行ったのよ!!」

「そうなんですかー。どうでした?」

「すっごいおいしかったわよ〜。特にあのショコラがたまんなかった!!」

「へぇ〜…今度行ってみようかな…。」

「うんうん!!1回は行った方が良いわよ〜。絶対おすすめ!!」

「はは…先生は甘い物大好きですもんねー。」

「そうなのよ〜さすが真田くん。分かってるわね〜。」

「いつも自分で言ってるじゃないですかー。」


他愛ない話で盛り上がる2人。

普通に話してる分には本当にいい先生なのだ。

冬馬も普通に接している時は楽しいと思えるし、何だかんだで先生は好きらしい。


「次は何食べよ〜かな?っと、はい!!終わったわよ〜。」

「あ、ありがとうございます。助かりました。」


冬馬の足には綺麗に包帯が巻かれていて、血も止まっている。

さすが先生だ。