パァンッ!!
乾いた音が響く。
「いってーな。もっと軽く投げろバカ大輔!!」
冬馬は文句を言いながら投げ返した。
パァン。
「だって久しぶりのキャッチボールだぜ〜。気合い入るんだよ!!」
パシィ!!
「投げてない間はちゃんとトレーニングしてたんだろーな?」
冬馬は手を止めて聞いてきた。
「当ったり前だろ〜が。毎日バカみたいに走ってたよ。お前こそやってたんだろ〜な?」
「やってたってのー。バットの振りすぎで血マメだらけだよ。」
そう言って広げてみせた両手には立派なマメが出来ていた。
「甲子園には行けなかったけど…プロには行くぞ。……3人で。」