大好き。 大好き。 止められないくらいに大好き。 でも、拓登は私を好きじゃない。 それはわかるよ。 大事に思ってくれているけど、それは恋じゃない。 「朝まで一緒にいてくれるって本当?」 「あぁ」 「拓登は、親に連絡しないでいいの?」 「俺、家出中だから。自由の身!」 「私に、いつも早く家帰れって言ってたのに、家出中だったの?」 都合が悪くなると、歌い出す。 拓登は、切ない歌を歌って、私の質問をかわす。