そんな中、先生の結婚話の噂が出回った。 美人で有名な英語の先生。 目の前が真っ暗、その言葉がピッタリだったんだ。 ――結婚するんですね。 ――おめでとうございます。 放課後、生徒会の終わった部屋でいつもの2人きり。 案外アッサリと出てしまった言葉に少し驚いた。 先生は、少し言葉を濁しながら私に尋ねた。 ――流湖は、いいの? ――何が? そう聞き返した私に、少し哀しい笑顔で首を振るだけだった。